以前に「退職前にやるべきこと」を記載しましたが今回は「退職後」にやるべきことを一覧にしていきたいと思います。
※下記はすべて「退職後に次の就職先が決まっていない」前提で記載してます。ご留意ください。
やるべきこと一覧(時系列)
・健康保険証 返却(任意継続の場合は不要)
・国民健康保険 申請手続き(任意継続の場合は不要)
・ハローワーク 求職申込と給付金申請
・国民年金 申請手続きと免除申請(免除は必要な場合)
・国民健康保険 減免申請(特定理由離職者の方は)
・住民税の対応
・企業型確定拠出年金の対応(加入者のみ)
この順番は「早めにやっておいた方が良い」&「離職票が手元にないとできない」&「ハローワークで特定理由離職者の認定後でないと処理できない」などの状況を加味して、実際に処理するの上で「効率的」と思われる順番にしてますのでご参考ください。
健康保険証の返却
これまで会社で入っていた健康保険の「保険証」の期限は「退職日」までとなります。
退職日の次の日以降は利用できませんので速やかに会社へ返却する必要があります。
会社によって「人事へ返却」だったり「該当の健康保険組合に直接返却」だったりするようなので、退職前に人事担当者からの指示に従って対応します。
もし「任意継続」を選択する場合は「返却」ではなく、「継続申請」を行ってください。
国民健康保険の申請
会社での健康保険は継続せず、家族の扶養にも入らない場合、国民健康保険に入ることになります。
【対応場所】
お住まいの市区町村役所
【申請方法】
該当の窓口へ行って申請書記入を記入して申請
【必要なもの】
・健康保険の資格喪失証明書 ・マイナンバーカード ・本人確認書類(免許証など)
※ご家族がいる場合、家族のマイナンバーの記入も求められるようです。私は家族の分のカードを持参し忘れてちょっと焦りました。スマホにメモをしていたので記入できました。ご注意ください。
※もし健康保険の「切れ目(持っていない期間)」を作りたくない場合は、「健康保険の空白期間に注意」の記事をご参考ください。
ハローワークで求職申込&給付金申請
【対応場所】
お住まいの管轄のハローワーク
【申請方法】
就職相談窓口へ必要書類の提出
【必要なもの】
・離職票 ・マイナンバーカード(もしくは通知カードか個人番号記載の住民票)
・本人確認書類(免許証など) ・写真2枚(3×2.5cm) ・印鑑
・本人名義の預金通帳 もしくはキャッシュカード
離職票が会社から届いたら真っ先に行きたいのがハローワークです。
下記の理由からお早目の訪問をおすすめします。
①早めに雇用保険をもらいたい
②特定受給資格者や特定理由離職者の認定をもらいたい
③次の就職先を早めに確認しておきたい
特に雇用保険は「受給資格決定日(離職票を提出し求職申し込みをした日)」から【まず7日間の待期期間】+【2ヶ月給付制限(自己都合の場合)】のあとでもらえます。
ですので、早めにハローワークで申請をしておかないと雇用保険を支給開始日が遅くなります。
もし「特定受給資格者」や「特定理由離職者」としての認定をもらいたい場合、ハローワーク最初の訪問時に窓口にその旨を伝え、必要な書類をもらいます。
医師の「主治医の意見書」や「診断書」なども必要になる場合があるので、窓口での指示に従ってください。
※特定受給資格者や特定理由離職者の場合は、「2か月間の給付制限」が免除されます。
国民年金の申請手続き &免除申請(必要な場合)
退職後、すぐに次の就職先が決まっていない場合でご家族の扶養に入る場合以外は「国民年金」の申請手続きが必要になります。
【対応場所】
お住まいの市区町村役所 もしくは年金事務所
【申請方法】
該当の窓口へ行って申請書記入を記入して申請
【必要なもの】
・健康保険資格喪失証明書 ・離職票 ・本人確認書類(免許証など)
・年金手帳(基礎年金番号がわかるもの)※家族の分も必要
これまで配偶者(妻/夫)が第3号被保険者=サラリーマンの扶養に入っていた場合は、ご家族の分の切り替え手続きも必要になりますのでご注意下さい!
国民年金の免除申請について
免除申請は「国民年金へ切り替え手続き」のタイミングで同時に申請できます。
無職の家庭にとって「月額16,610円×20歳以上の家族の人数」を毎月支払うのは結構つらいものがあります・・・。失業者には特例措置で「失業による特例免除」があります。
失業による特例免除を受けている期間「3分の1の保険料」を納付したのと同じ扱いとなります。
つまり、特例免除を受けている期間も、将来の老齢基礎年金の金額に含めてくれるという有難い制度です。
また、後日の追納も可能です(特例免除から10年間以内)。
収入が安定してきて、お金に余裕が出てきたら支払っていなかった分を「全額追納」すれば、普通に納付していたのと同じように年金は受け取れます。
※免除を受けた期間の翌年度から数えて、3年目未満に保険料を追納する場合には、加算金はプラスされません。
・離職票 ※念のため、前年の所得が分かる源泉徴収票があればそちらも。
・本人確認書類(免許証など)
・年金手帳(基礎年金番号がわかるもの)※家族の分も必要
国民健康保険の減免申請(特定受給資格者および特定理由離職者の場合)
こちらはハローワークで求職申し込みを行い「特定受給資格者」や「特定理由離職者」に認定された場合のみの申請となります。
※詳しくはこちらの「無職時の国保・健保任意継続 保険料比較」記事をご覧ください。
【対応場所】
お住まいの市区町村役所
【申請方法】
該当の窓口へ行って申請書記入を記入して申請
【必要なもの】
・印鑑
・雇用保険受給資格者証(説明会で取得)
・国民健康保険税特例対象被保険者該当申請書 (役所でその場で入手可能)
私の住んでいる市では【前年の給与所得を100分の30として算定】という形で、だいたい「本来の国保保険料の30%」くらいに減免となります。
※全市区町村を調査してないですが、ほとんどの市区町村で同様の減免対応をしているようです。詳しくはご自身のお住まいの市区町村のHPにてご確認ください。
住民税の対応
住民税に関しては、退職後に何か「手続き」が必要なものはありません。
最終給与まではこれまで通り金額が天引きされ、退職翌月からは「普通徴収」に切り替わります。
<注意点>
※1月から5月末の間に退職した場合は「退職時に5月末までの分を一括徴収」という形で最後の給与から天引きされます。
※住民税は【前年の所得(1~12月の所得)】に応じて、【翌年の6~5月に支払う】というスケジュールで進行します。ちょっと注意が必要です。
「普通徴収」は役所から「納付書」が送られてきますので、そちらで住民税を納付します。
よく言われる「退職後の住民税に注意」というのは、下記2つの理由からです。
①1~5月退職の場合:最終給与から5月末までの分を一気に徴収されビックリする
6~12月退職の場合:退職翌月に翌5月までの分の納付書が来て金額が高く愕然とする
②退職の翌5月以降の支払いも「前年の所得(つまりサラリーマンだった時の所得)」に応じた徴収になるので、無職の場合、収入がない中で金額が高くて怒りを覚える
こちらに関しては減免措置などはないので「翌年も、サラリーマン時代の住民税を取られる」ということを意識しながら、退職時にある程度貯金をしておくしかなさそうです・・・。
確定拠出年金の対応
在職時に「確定拠出年金」に加入していた場合、これを今後どうするのか対応することになります。
※あくまで「年金」なので、基本的には60歳までは運用した資金はもらうことができません・・・。
退職後6か月以内に手続きを行わないと「自動移換」されてしまい、下記のようなデメリットをこうむります。
・運用できないので資産が増えない
・管理手数料が「月50円」かかる
・個人型へ移換され「手数料7,900円」がかかる
・給付金が受けられる年齢になっても、給付が受けられない
・受給開始の時期が遅くなる場合がある
上記のようにデメリットが大きいので必ず「退職後6か月以内」に手続きが必要です。
【申請方法】
確定拠出年金の運用会社(所属していた会社によって異なります)に問い合わせ
⇒退職後の状況に応じた「必要書類」をもらい、記入&提出
【必要なもの】
・加入者番号が分かる書類
(在社時に「運用状況・残高のお知らせ」などの郵便物が来ていれば、そちらに記載があります)
もしサイドFIREして個人事業主になる場合は「企業型」から「個人型(iDeCo)」へ移換手続きをすることになります。
今後もiDeCoとして月々掛け金を支払うのか、今後は支払わずにサラリーマン時代の積立資金を運用し続けるだけにするのかは選択可能です。
やるべきこと まとめ
「退職後やるべきこと」を下記表にまとめました。
やるタイミング | やるべき対象 | 内容 | 対応場所など | 備考 |
退職翌日以降 | 健康保険証 | 返却 | 会社もしくは 保険組合 | 任意継続の場合は「継続」の申請 |
退職翌日から 14日以内 | 国民健康保険 | 申請手続き | 市町村役所 | 任意継続の場合は不要 |
離職票が来たら なるべく早く | ハローワーク | ・求職申し込み ・雇用保険給付申請 | ハローワーク | |
離職票が来たら なるべく早く | 国民年金 | ・申請手続き ・免除申請 | 市町村役所 | ・「給付申請」は雇用保険をもらう場合 ・特定受給資格者や特定理由離職者の 認定をもらう場合、必要書類等を提出 |
ハローワークで 特定受給資格者か 特定理由離職者に 認定されたら | 国民健康保険 | 減免申請 | 市町村役所 | 特定受給資格者/特定理由離職者のみ |
退職の翌月以降 | 住民税の対応 | 納付書待ち | 郵送待ち | 特に手続きはないが納付書が来たら納付 |
退職後6か月以内 | 確定拠出年金 | 移換手続き | 運用会社へ 問い合わせ |
以上が「退職後にやるべきこと」の大枠です。
上記やるべきことに関して、もう少し詳細な情報があった方が良さそうなものは、今後個別で記事にしていきたいと思います。
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